2001年7月19日
京都府教育委員会
委員長 藤田 晢也 様
教育長 武田 暹 様
京都府立高等学校教職員組合
執行委員長 川上 雅詮
女性部長 森本美枝子
府高女性部要求書
現在、府立の高校・障害児学校では、超過密・長時間労働の中で、教職員の健康破壊が進んでいます。大部分の女性教職員が回復しない慢性的疲労を抱えながら働き、その結果長期病休者が続出し、現職死亡まで出るような深刻な事態です。年次休暇・生理休暇など女性労働者にとっては基本というべきあたりまえの権利の行使さえ保障されないほど、現場は余裕のない状態です。多くの職場では、朝昼の校門指導、休み時間の巡回、放課後は補習・研修が目白押しで、その合間を縫って個人面談やさまざまな雑務をこなしています。教材研究は持ち帰り仕事となり、男女ともに家庭生活が脅かされています。また、養護学校では、子どもの障害が重度化・多様化している中で、教職員は高齢化が進み、腰痛などの病気をかかえながら、週に1時間の研修時間すらとれていません。病休者も多く、医師の指示のある検診に行く時間も確保できない実態もあります。さらに、管理強化によるストレスが教職員の健康破壊に拍車をかけています。
女性教職員が教育に責任を持ち、かつ、健康を保ち、母性を保護しながら働くことができるように、以下の点を強く要求します。
1.すべての職種において、大幅な新規採用で教職員定数を増やすことによって学校現場の活性化を図っていただきたい。
学校5日制の導入に伴って、1日の労働が過密にならないように、教諭の週あたりの持ち時間を特別活動を含めて高校14時間(定時制9時間)としていただきたい。とりわけ、実習を伴う家庭科については持ち時間軽減措置を講じていただきたい。
通信制においてもそれに準じて措置していただきたい。
障害児学校においては、児童生徒の障害に見合った教職員定数の抜本的改善を行い、当面1日1時間の研修時間を保障していただきたい。
事業者責任において、年次休暇・生理休暇をはじめとする諸権利を安心して行使できるようにしていただきたい。
2.病休復帰後のリハビリ勤務を制度化し、治療通院が必要な教職員に、労働軽減措置を講じ、軽減講師を配置していただきたい。
3.介護休暇制度を拡充していただきたい。
短期間でも講師を配置していただきたい。どの時期からも連続して一年間とれるように期間を延長していただきたい。また、管理職が介護休暇制度について熟知し、手続きが速やかに行われるよう指導していただきたい。
4.更年期障害休暇を特別休暇として制度化していただきたい。実態に応じて通院保障、労働時間の軽減、軽減講師の配置等の措置を講じていただきたい。
5.事業者責任ですべての女性教職員を対象にした乳ガン・子宮ガン・骨粗しょう症検診を実施していただきたい。
6.すべての女性教職員に対して、妊娠判明時から産休までの全期間、労働軽減のための軽減講師を配置していただきたい。
7.育児休業中の有給保障を国の責任で行うよう国に働きかけ、休業期間を3歳まで延長していただきたい。育児時間についても、1日2時間とし、生後3年までに延長していただきたい。
子どもの看護のための休暇制度を新設し、子どもの定期検診及びすべての予防接種を特別休暇にしていただきたい。また、いわゆる授業参観休暇について、1人の子どもに学期につき3回、と改正していただきたい。
8.臨時教職員の労働条件を改善していただきたい。
任用時に労働条件を明示し、年休・特休の取得を保障していただきたい。また、臨時教職員の産前・産後休暇に代替講師を配置していただきたい。介護休暇・介護欠勤・育児休業を臨時教職員にも適用していただきたい。
9.「人事異動方針」の「通勤時間片道1時間半」を家族的責任を果たせる労働条件の整備の立場から、「往復1時間以内」に短縮していただきたい。
10.すべての職場(定時制・通信制はそれぞれ独自に)に、男女別休養室、男女別更衣室、洋式トイレを設置していただきたい。また、すべての職場で分煙を徹底していただきたい。
休養室については、全ての職種の教職員が利用しやすい条件を整えていただきたい。
11.セクシュアル・ハラスメントは人格の尊厳、基本的人権を著しく傷つける行為であり、セクハラのない職場づくりは管理職の責務であるという基本に立って、管理職を指導していただきたい。セクハラが起こった時に、すべての人が安心して相談でき、公正に対応できる相談窓口に改善していただきたい。
12.夫婦別姓を希望する教職員に対して、届け出によって従来の姓での就業を保障していただきたい。
13. あらゆる機会を通じて男女平等教育をすすめ、基本的人権を尊重する子どもを育てる教育をすすめるために、男女教職員を適正に配置していただきたい。
14.事業者責任において、各職場における教職員の健康状態・勤務状態の実態を把握していただきたい。また前記の要求について他府県の進んだ状況から学び、実現の方途を探っていただきたい。なお、調査項目・方法については事前に組合と協議していただきたい。