学校職員部

「実習助手」の現状・問題点を明かにして、私たちの要求実現をしましょう。

1.「実習助手」の定数問題

定数法による普通科「実習助手」の定数は、6~24学級が1名・25学級以上は2名です。
府教委は、近年の生徒数減による定数法を根拠に、「実習助手」の定数削減を以下のよう に強行しました。

年度 増減 「実習助手」が2名配置で24学級以下になっている学校
1994~96 6名減 8校
1997 1名減 5校
1998 5名減 5校
1999 2名減1名増 6校
2000 7校

今後一層定数問題が深刻化するのは明かです。
25学級から24学級に1学級減っても実験数が半減するわけではありません。ひとりになった「実習助手」が、それまでの倍近い仕事をするのは物理的に無理であり、労働条件からも不合理です。また、危険な薬品を扱うことが多いため、過密労働から重大な事故につながる恐れもあります。何より教科の重要な分野である実験・実習の仕事に携わる「実習助手」が削減されることは、生徒にとって観察・体験という大切な学習の場を奪われることにもつながります。削減された学校ではさまざまな工夫がなされていますが、現実には「実習助手」に大きな負担がかかっています。このような状況は、「実習助手」の職務規定が曖昧で融通がきくことが原因であると考えられます。
生徒減の今こそ、教育条件改善のチャンスです。「実習助手」の労働条件のみならず、教育条件に関わる重大な問題として職場全体で受け止め、教育現場の実態になじまない機械的な定数削減を何としてもくい止めるとともに、矛盾に満ちた「実習助手」制度そのものについても考えていく必要があります。
*豊かな理科教育を保障し専門性を追求するため、
京都府事務職員等の定数法の抜本的改善を要求します。
①理科総単位数30時間、あるいは学校規模10学級以上は2名配置を要求します。
②専門性を追求するために、1小教科1名の配置を要求します。

2.もう黙ってはいられない!「実習助手」の劣悪な賃金体系

「実習助手」が適応されている教育職(二)表1級賃金は、「臨時的任用職員」という性格が強く「48歳定年型賃金」といわれ、他職種と比べ賃金水準は劣悪です。私たちは抜本的改善を積年の課題とし、さまざまな運動に取り組んで来ました。そして練り強い闘の末、1988年度「特別昇級制度」の導入の上に「2級格付け」を勝ち取りました。これは要求を持った者が頭に立ち運動した結果であり、その時の感動は忘れられません。
しかしここ数年、人事院勧告の賃金改善から1級賃金は全く無視され、行政職昇格・昇級改善メリットや、教育職(二)表2級の改善が1級では適応を除外されています。それにともない賃金格差がますます増大し、標準モデルで教諭との生涯賃金の差は約3000万円にもなります。
これらの怒りを結集し、府教委交渉等で府高を先頭に私たちの要求を当局に訴えてきた結果1996年度に格付け条件の一定改善が実現しました。しかし、他職種の賃金改善には及びもしません。そのように取り残された職種が「実習助手」です。人並みの生活給を得ら れるよう、さらなる改善要求の声を大きくしましょう。

生涯賃金の格差がひどすぎる教育職(二)表1級賃金の抜本的改善を要求します!
格付け条件制度の改善をされたい

・2級格付け条件を40歳にされたい。

・2級格付け後も特昇制度を適用されたい。

*現在の格付け条件(大卒モデル)
年齢 経験年数 号給
45歳以上 23年9月以上 1級42号、

6月経過以上

《資料》なぜ「実習助手」の賃金体系はひどいのか?

教育職の給料表は、かつて1等級(校長)・2等級(教諭)・3等級(講師など)でした。「実習助手」は戦後の高校教育制度開始時に、配置が法定されていなかったため、学校(府県)独自で配置されたときも戦前から引き継がれた「実習のお手伝い」として位置付けられ、給料表も仕方なく臨時任用者の「3等級」が適用されました。その後、教頭の法制化により独自の給料表が作られ、給料表の呼称も現在の4級(校長)・3級(教頭)・2級(教諭)・1級(「実習助手」・「寮母」・常勤講師)に変更されました。
つまり、戦後高校教育発足後しばらくして「実習助手」の配置が法律で義務つけられたのに独自の給料表をつくらず、臨時任用者の常勤講師等に適用する旧3等級(現1級)が適用されたまま今日に至っているのです。その不合理な給料表の抜本的是正を求めた結果、過渡的措置として各府県で実現してきたのが「2級わたり」なのです。

3.矛盾に満ちた「実習助手」制度 ~法的位置付けと職名~

①不明確な配置基準

『学校教育法』では、教諭や事務職員さらに校長・教頭は「置かなければならない」であるのに対し、「実習助手」は「置くことができる」となっています。これはそもそも学校教育法制定当初、高等学校に配置すべき職員の中に「実習助手」がなく、「その他必要な職員を置くことができる」という規定に一括されました。その約1年後に『高等学校設置基準(文部省令)』が作られ、やっと「実習助手」は「置かなければならない」職員として明記されました。1974年に学校教育法の改正時に、「実習助手」が独立した職務として規定されましたが、位置付けは「置くことができる」のまま残され今日に至っています。

②不鮮明な教育職員としての位置付け

「教育公務員の職務とその特殊性」に基づき、教員の身分・研修などについて規定している『特殊法』で、「実習助手」は「教員」の中には定義されず、この法律の施行令にようやく「教員に関する規定を準用」する存在として位置付けられています。これは『学校教育法50条3項』の「実習助手は、実験または実習について教諭の職務を助ける」に共通しています。「教育職であるといえるが、教育職でない」とでもいうような矛盾した政府・文部省の立場は、次ような同じ「実習助手」の中でも職業科とそれ以外では明かに違った対応をしている所にも現れています。
職業科の「実習助手」定数は、小学科ごとに2名(さらに一定の要件で過配)のように、普通科と比べ手厚くなっています。また、職業科の「実習助手」には教諭免許取得の道が開かれ、教諭への任用替え制度も実施されています。しかし、これは実験・実習の教育的意義からそれを担当する者の教育職としての位置付けを明確にしょうとするものではなく、朝鮮戦争さなかの特需に応じるため企業・財界の要請で、即戦力となる技術者養成の教育にあたる人材確保を目的とした措置でした。まさに、教育的意義の軽視、安上がり教育以外の何ものでもありません。

③実態に合わない職名「実習助手」

「実習助手」は先にも述べたように、終戦直後「実験・実習のお手伝い」として始まった職種です。しかし今日では職場の状況の変化や、私たち自身の努力により、実験・実習に関わる仕事はもちろん教科外の分掌にも参加するといった、教育現場における全面的な仕事に発展してきました。このように教育に携わる者の生涯の職名が、「実習助手」というのは相応のでしょうか。実際、職名が「実習助手」であるということで、必要以上に補助的に扱われたり、よりよい教育活動を行おうとする意欲が認められなかったりといった残念な実態があります。この問題については、今後身分確立と共に職務上の位置付けの明確化も含めた取り組みが必要です。

*教育職員としての明確な位置付けと、それにふさわしい職名への変更を要求します。

①職業科・普通科(理科)・障害児学校・その他に配置されるすべての「実習助手」について、専門職にふさわしい採用条件(大卒以上・関連教職・専門教科履修等の改善と、教育職員としての明確な位置付けを要求します。
②採用時より、生涯専門職として教育に携わる者にふさわしく、教育職員としての位置付けを最大限明確にする「実習教諭」への職名変更を要求します。

4.いきいきと働きつづけるために、いのちと健康を守るとり くみを継続的にすすめます。

人間らしく働き、人間らしく生活していますか?一度しかない人生、どのような生き方を目指していますか?私たち労働者には法律の適正を労働基準監督署に申告する権利、安全衛生委員会に参加する権利があります。そのほか有害危険性を知る権利、危険が迫ったとき避難する権利、安全について学習する権利などもあります。労働組合は労働者自らが生活と権利を守り、向上させるためにあります。従って労働者の生命、安全と健康を守るために活動し要求していく必要があります。お金で健康を買う事はできません。私たち教職員組合は、いのちと労働を「使い捨て」にする労働管理を許さず、各学校に労働安全体制を確立するとりくみを進め、安全対策を十分に行い、安心して働ける環境をつくるよう運動を展開します。

・白衣の支給ついては、完全に実施されたい。
・危険手当の支給をされたい。
・作業環境、薬品の取り扱いの研修会を開催されたい。

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