女性部

セクシュアル・ハラスメント実態・意識アンケートのまとめ

2002年2月から3月にかけて、府高女性部は「セクシュアル・ハラスメント実態・意識アンケート」にとりくみました。初めてのアンケートであり、短期間のとりくみではありましたが、男性を含め、多くの回答をいただき、アンケート内容について、いくつかのご指摘もいただきました。今後の活動に大いに生かしていきたいと思っています。遅くなりましたが、アンケート結果の概要をお知らせします。ぜひ職場でもご論議いただき、本部までご意見をお寄せいただきますようお願いします。ご協力いただいたすべての教職員のみなさんにあらためてお礼申し上げます。
京都府立高等学校教職員組合女性部

◇回答者の構成


回答総数は723通でした。男女ほぼ同数でしたが、性別無回答も相当数ありました。年代別では、40歳代が約半数でした。

◇セクハラだと思う行為、実際に受けた行為


アンケートの「セクハラだと思うか」と、「自分が受けた事があるか」について、セクハラだと思う率の低い順に並べてみました

⑥「女(男)の子」「おば(おじ)さん」「ばばぁ」等と呼ばれること
⑯女性又は男性ということで、分掌,担任などが左右される事
⑮性でお茶,掃除,力仕事,受付,接待,会計等の担当にされる事
⑪カラオケでデュエットを強要されること
⑬○性らしく、と服装,髪形,化粧などについて注意批評される
⑤自分の容姿,年齢,結婚,妊娠などについて話題にされること
⑧性をアピールするような服装や振る舞いを見せられること
⑭担当でないのに性でお茶.掃除,力仕事,私用等強要される
⑩女性又は男性と言う事でお酌を強要されること
⑨裸や水着姿のポスターなどを職場に貼られる事
⑫食事などに執拗に誘われること
②わざと触られる事
③性的なからかいの対象にされたり、冗談などを言われる事
⑦性的な内容の電話をかけられたり、手紙を送られる事
④自分についての性的な噂を流されること
①性的関係を強要されること

◇セクハラを受けた率は30%! 対応とその結果は?

☆セクハラをした人は?
* どの年代も7割前後が男性。3割は女性、もしくは両方。
* 性別で見ると、女性の場合8割以上が男性からセクハラを受けている。男性へのセクハラは、男性によるものが3割強にとどまり、2割が女性によるもの、4割強が両方からとなっている。

☆対応
* 世代別にみると、意思を伝えない対応(ア我慢・イ軽く受け流す)の率が若い層ほど高くなっている
* 態度だけの対応(ウ無視・エ不快感を態度に・カ行為者を避ける)及び解決に向けて行動を起こす対応(オやめるように言う・キ他人に相談・ク管理職に改善求める・ケ相談窓口)は年齢が上がるほど率が高い。ただし「やめるように言う」という項目に限っては、20代以下の層でも高い。 50代以上においては15%程度に上る。
* 性別で見ると、「態度で不快感表明」が男性で高く、「やめるように言う」が女性で高いことが特徴。
* 相談窓口はほとんど利用されていない。

☆対応とその後の状況の関係
* 年代別に見ると20代以下と50代以上で「不利になった」が目立つ。
* どの年代も5割から6割は「変わらない」
* 性別で見ると女性が男性に比べ「なくなった」率が低く、「変わらない」「不利になった」がいずれも高い。
* 対応と状況の関係では意思を伝えない→態度だけ→解決へ行動を起こすの順にセクハラ解消につながっているという傾向が顕著。ただし、「不利になった」の率は行動を起こした場合が一番高く、それだけリスクが大きいことがわかる。

◇生徒へのセクハラ 18%がまわりで見聞きしたことがある 具体的記述は118件!

☆授業・補習・実習でのセクハラ:机間巡視中わざと女子生徒の体に触れる、特定の生徒への早朝・夜などの個別指導、授業中の性的な冗談などの事例。「女のくせにふてぶてしい」「女らしくしよう」「男のくせに泣くな」などの発言については、自分も言ったことがあるが…という自戒をこめた記述も見られた。

☆部活指導にかかわるセクハラ:顧問が女子生徒の体を触る、合宿中の盗撮行為、性的関係を迫るなど深刻な事例がいくつか出てきた。昼食時湯茶の世話などをさせているなどの事例も複数あった。

☆教職員間の会話の中のセクハラ:女子生徒の容姿を話題にする男性教員の事例が多い。「かわいい子が全くいない」「あの子はかわいい、あの子はぶさいく」「あの女はあかん」といった発言も。

☆生徒指導にかかわって:女子生徒のスカート丈を一人一人調べる生徒指導は、セクハラではないのか?行事の時に、炊事関係の仕事や受付の仕事を女子生徒にさせることへの疑問、障害児学校でのトイレ介助を異性の教員が行うこと、校内の巡視で女性教員が男子トイレに入る苦痛、などの記述があった。

*全体をとおして、あらゆる場面で、あらゆる事がおこり、学校は「安全」なのではないという印象。どんな場面でも、身体にさわる(タッチ程度から密室でさわるまで)、ジロジロ見る、容姿への言及、からかい、暴言は、日常的にあり、部活動指導中には特にエスカレートすることもあると考えられる。また、教師間での生徒の容姿などについての陰口も多い。教師は指導の中で、教師の言うことを聞くのが生徒であるかのようにカン違いしやすいのでは。生徒と対等な立場に立てない意識が、生徒へのセクハラを引き起こすと考えられる。

◇まわりで見聞きしたセクハラ~教育現場でのセクハラの実態を示す事例がぞくぞく!

137件の記入がありました。「あなたのまわりで実際にセクハラを見聞きしたことがありますか」という問いかけだったにもかかわらず、大半が教育現場でのセクハラの実態を綴ったものでした。固有名詞入りも含め、多くの事例が出ています。記述の性別の特徴は以下の通り。

☆男性
●男性であり、管理職である人がセクハラをやっていること  に対して、名指しで、きびしく指摘するものが、かなりの 数に上った。
●加害者が男性であることが多いので、何がセクハラなのか、理論的に整理しておきたいという気持ちが強いようである。
●指摘されている内容は女性からのものと変わりはない。

☆女性
●性差による役割分担:接待、お茶くみが女性の仕事になっている。
女性が「力仕事は男の先生に」と発言。女性を低めるような言動。
●なんと言っても、宴会・酒の席でのセクハラが圧倒的
* 酒の席なら許される・できる・本当に理性を失う?
* 一人の人間がいろんなセクハラをやっている
* 管理職のセクハラが目立つ
* 若い女性…立場が弱い・講師が被害者であることが多い

●日常的には
* まとわりつく、しつこく誘うなどストーカー的行為
* 話題  性・結婚・年齢
* 落書きによるいやがらせ
* 管理職によるもの:服装について注意・どなる・男尊女卑的発言

☆性別無回答
●「酒の席で」「管理職による」、は共通。
●女性がするセクハラの指摘
●男女を問わず、「いやがらせ」を「される」「言われる」ことはセクハラなのかという疑問
●セクハラに対する疎い感覚の指摘

◇対策・問題点などご意見を

☆セクハラの概念を明確にする
セクハラに関して過敏すぎる、いや過敏すぎでよいくらい。言葉狩りにならないか?状況によって同じ行為でも違うのか?等々議論百出。何をもって「セクハラ」というのか、その概念の明確化に向けての学習や議論が必要。

☆職場における人権尊重の気風と民主主義の確立
人権についてきちんと認識することが重要。性の特徴を理解し合いながら男女の勤務の平等など職場の条件整備が必要。職場にセクハラや女性の人格を否定する発言を許さない雰囲気をつくり、セクハラがあれば明確に指導の対象に。

☆生徒への啓蒙
生徒が相談しやすい機関の設置。セクハラを起こさない大人になるよう啓蒙。

☆管理職のセクハラ厳罰、管理職責任による啓発
管理職のセクハラに対する理解と認識を高める。職場でのセクハラに対する毅然とした指導、起こらないような啓発を管理職責任でする。

☆マスコミへの申し入れ
根本的なところから規制する為にはテレビ・雑誌・広告・自販機などの規制が必要。

◇行政から独立した第三者機関としての相談窓口を求める声が圧倒的!

☆組織に関わる意見
* 行政や職場とは無関係な第三者機関であること。
* 弁護士、カウンセラーなど専門家を含めた組織であること。・プライバシーが保護される体制であること。

☆方法に関わる意見
電話、FAX、メールなど。110番のように通報しやす いもの。匿名で相談できる。カウンセリングの紹介や実施。

☆窓口での対応、その他
気軽に相談でき、親身に対応してくれるところ。女性のカ ウンセラーや弁護士。男性も利用しやすいもの。

★男女雇用機会均等法 第21条(職場における性的な言動に起因する問題に関する雇用管理上の配慮)
「事業主は、職場において行われる性的な言動に対するその雇用する女性労働者の対応により当該女性労働者がその労働条件につき不利益を受け、又は当該性的な言動により当該女性労働者の就業環境が害されることのないよう雇用管理上必要な配慮をしなければならない。」

★文部省におけるセクシュアルハラスメントの防止等に関する規程(文部省訓令)第2条(定義)
「職員が他の職員、学生等及び関係者を不快にさせる性的な言動並びに学生等及び関係者が職員を不快にさせる性的な言動」

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