教 職 員 平 和 投 票 を あ な た も前略 突然のお手紙お許し下さい。 新聞などで御存じの通り、今国会で、日米安保条約の新ガイドライン関連法案が審議中です。自民党は、小渕首相の訪米までに法案の衆議院通過をねらい、法案に対する国民の不安や疑問は何一つ明らかにしないまま、自由党、公明党と密室での修正論議を行い、特別委員会での修正案審議をわずか3時間ほどで打ち切り採決を強行、法案は翌27日には衆議院本会議で強行採決されました。28日からは参議院に移され、連休明けから審議されることになっています。 私たちは、この法案は、憲法の平和条項を踏みにじるもので、日本を「戦争をしない国(憲法9条第1項)」から「戦争をする国」にしてしまうもので、「教え子を再び戦場に送らない」の誓いに始まった戦後教育の原点にかかわる重大問題と考え、法案反対の運動を取り組んできました。特に、別掲の「法案の三つの問題点」は、憲法の平和条項、基本的人権、地方自治などの原則に著しく反するのではないでしょうか。参議院では、これらの問題点の徹底審議を行って廃案にしなければならないと考えます。 全国では京都市など180を越える自治体が反対あるいは慎重な審議を求めています。陸運、空港、港湾労働者も全国で立ち上がり、多くの憲法学者、法律関係学会などの反対声明もあいついでいます。小林亜星さん、徳光和夫さん、加藤剛さんなどの芸術文化の関係者1000名を越える共同アピールも発表されました。仏教関係者やキリスト教の諸団体など宗教者の反対運動も宗派を越えて広がっています。このように法案の危険性が知らされるにつれて反対運動は大きく広がり、「法案を廃案に」の声は高まっています。 このような中、私たち府立高教組も参加している全日本教職員組合(全教)は、全国の教職員に、ガイドライン関連法案反対の「教職員平和投票」を呼びかけました。全教の組合員である人もそうでない人も、管理職の人も講師など臨時的な教職員、様々な職種の教職員の「平和憲法を21世紀の子どもたちに引き継ぎたい」という願いを、この平和投票に込めて、教職員の平和への願いを全ての国民に明らかにしようというものです。 府立高教組は全教の呼びかけに応え、全ての府立学校の教職員の皆さんに平和投票へのご参加を心から呼びかけます。 お送りした投票用紙に「○」または「×」を記して頂き、同封の返信用封筒で5月12日必着で送り返して下さるようお願い申し上げます。無記名投票ですから差出人名も記入して頂かなくても結構です。なお、府立高教組へのお誘いチラシを同封致しました。高教組はお一人でも加入できますので、加入を考えていらっしゃる方、府立高教組へご意見や疑問などお持ちの方は、お誘いチラシを切り離していただき、投票用紙と一緒にお送り下さるようお願い致します。 早々 1999年4月30日
京都府立高等学校教職員組合 【参考資料】 ガイドライン関連法案「三つの問題点」 (1)「後方支援」は戦争行為そのものであり、憲法9条1項に反する。法案は、わが国の周辺で、将来わが国の平和と安全が脅かされるような事態が起こ り、アメリカ軍が軍事的行動を行う場合には、自衛隊は自動的に米軍に協力しなければならないとされています。協力の内容は武器・弾薬、燃料などの補給や輸送、輸送路・海域の安全確保行動、傷病兵の輸送や治療など多岐にわたります。政府は、これらの協力は戦闘地での武器の使用ではなく、いわゆる「後方支援」であり、戦争行為ではないと説明しますが、「後方支援」が戦争行為であることは、米軍の軍事マニュアルでさえ認めていることです。現に今次々と民間施設が空爆されているユーゴの悲惨な状況を見れば、戦争に「後方も前方もない」ことは明らかで、「後方支援」地域は戦争の相手方からは攻撃目標とされることは常識です。憲法に明確に違反します。 (2)米軍の判断と行動に無条件に協力、わが国の主権を放棄した国会軽視 法案は、自衛隊が協力させられるような事態の発生確認と決定は、米軍の判断と行動にのみ委ねられています。米軍は、この間、アフガニスタンやイラク攻撃に見られるように、国連の決議を一切無視し、一方的に先制攻撃を行ってきました。ユーゴへの猛烈な攻撃も国連決議に基づくものではありません。 さらに重大なのは、このような場合、わが国の国会で事前の審議、承認抜きで協力させられることです。この点について、修正案では、国会での承認手続きが盛り込まれましたが、「緊急の場合は事後でもよい」とされています。ほとんどの戦争が必ず緊急であることを考えると、この修正は全くの「ザル法」であると言わなければならず、何の歯止めにもならないことは明らかです。日本の民主主義と主権の放棄です。 (3)地方自治体や民間施設までが軍事優先になり、市民生活が脅かされる。 協力させられるのは、自衛隊だけでなく、地方自治体、民間の港湾、空港、道路、医療機関などが、事態発生となると米軍への協力が優先させられ、市民生活が脅かされ、基本的人権も侵害される恐れがあります。 いったん「事態発生」でガイドライン関連法が発動されると、地方公務員は知事の命令に従わなければならず、オール与党下の知事が政府の要求を拒否できるとも思えません。そうなると、自治体労働者や私たち教職員にも重大な影響が出ることは必至です。マスコミのシュミレーションでは、学校のグラウンドまでもが物資の基地として提供しなければならない事態が起こるとされています。公共の医療機関は米軍の傷病兵を受け入れなければならず、市民の医療サービスは大きく低下してしまいます。港湾、空港へ向かう高速道路も軍事優先に使用されることになります。国民の基本的人権が侵害されることになります。 |
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