| 大会宣言 |
| 長びく不況と労働法制の改悪の中で、多くの労働者が劣悪な労働環境と失業の不安におびえており、高校卒業者の就職内定率も過去最低となりました。銀行・ゼネコンをはじめとする大企業への優遇政策は国と地方の財政を圧迫し、住民の命と暮らしをおびやかしています。さらに健康保険料の値上げ・年金・福祉の切り下げによって、国民の我慢は限界にきています。世界警察を自認するアメリカは、NATO諸国を副官としてユーゴへの違法な空爆を続け、独立国の主権を公然と踏みにじっています。このアメリカの世界支配戦略に追随した政府・自民党は、新ガイドラインによって日米安保体制をさらに危険な方向へとエスカレートさせ、アジアに新たな緊張を引き起こし、「盗聴法」や「国旗・国歌法案」などの反動的政策と一体となって、日本国民を「戦前」へと引きずり込もうとしています。一方、先の一斉地方選挙では平和と民主主義・生活と経営を守ろうとする革新勢力が歴史的な前進をとげ、ここに国民の願いの方向がくっきりと示されました。 私たちの学校現場では「いじめ」、「不登校」、「学級崩壊」などのことばが日常化し、今や大きな社会現象となっています。新聞報道によれば国公立大においても「論理的思考ができない」、「目的意識が弱い」など、学生の学力低下が深刻になっていると指摘されています。京都府においては、十数年間にわたって推進されてきた「多様化路線」は、過重な受験指導による不適応や中退者を生み出す一方、目標を見失って学習を放棄する生徒を増加させるなど、破綻寸前の状態となっています。このような中、文部省は「教育改革プログラム」において、「個に応じた多様な選択が必要」と称して、「中高一貫教育の導入」、「大学への飛び級入学」などを推進し、財界の競争主義を教育に持ち込むことで、矛盾をさらに拡大しようとしています。 職場における教職員の多忙化は強まるばかりで、教職員は心身ともに疲労し、いつ過労死があっても不思議でない危機的な状況です。この一年間でも私たちは三名の仲間を失いました。また病気をかかえた人や、病気休職の人も増加しています。教職員のいのちと健康が守られずして、子どもたちの成長・発達を保障することはできません。労働安全衛生の取り組みの強化が緊急に求められています。 このような厳しい情勢の中、私たちは則包・岸本・若林先生の人事委員会闘争を通し、人事委員会から「人事異動を当局との協議の対象とする」との回答を引き出しました。こうした闘いは校長に健康問題や家族責任に敏感に反応させるなど、不当人事に対する大きな歯止めとなりました。三〇〇〇万署名は「すすめる会」「豊かにする会」を中心にさらなる広がりを見せ、また昨年の個人請願運動では、父母・未組合員を含めて二ヶ月で一〇五二の請願が行われました。また「定通みんなの会」をはじめ各地の「教育を考える会」は、地域・父母の共同の闘いをさらに発展させ、舞鶴に養護学校建設を求める運動は、与党府議をもまきこんで請願採択にむけて大きく前進しています。 私たちは、「教え子を再び戦場に送るな」「憲法を暮らしの中に生かそう」を基本に闘いをすすめています。この立場から、国民の声を無視してつくられようとしている戦争法案「新ガイドライン関連法案」や、「日の丸」・「君が代」の法制化と教育への押しつけには断固反対します。子どもの目を見てゆっくり話せるゆとりと、子どものことが話せる職場など、豊かな教育環境づくりをめざします。小谷健康裁判は一四年間もの長い闘いを経て、いよいよ七月九日に判決が下ります。残りの期間の中で、ジャンボはがきを送る、ビラを地域に配るとりくみなどを一層強化します。そして私たちの健康を守り、子どもたちの教育を保障していくためにも、今こそ団結し、西垣腰痛裁判とともに必ず勝利しましょう。三〇〇〇万署名は今年で一一年目を迎えます。「三〇人学級の早期実現」を中心に、父母や地域との協力・共同を広げましょう。さらに来春の京都市長選では民主市政を実現し、二一世紀に希望の持てる教育が実現できるよう、共に闘いましょう。 右、宣言します。 一九九九年五月二二日 京都府立高等学校教職員組合第五四回定期大会 |